2016-04-19

株主としても売れないと困る

うちは近鉄百貨店の株主です。

困ったことに、あべのハルカスが全館オープンした2年前に比べ、株価が100円も下がっています。
株主優待券をもらうためには、最低1000株の取得が必要なので、単純に計算しても10万円の損失となります。そしてもちろん(?)無配当です。

株価はある程度「人気投票」的な側面もあるので、あべのハルカスのオープン当初は「日本一の高層ビル」、「売り場面積日本一」などの触れ込みに期待した人が多かったのでしょう。

ところが、あべのハルカスもこの2年で売上げも落ち込み、3年目に入ったこの4月の2週目からの催事に出展しているわけですが、来店者数と売上げの少なさを肌で感じています。

百貨店業の基本は、「良い品物をお客様にお届けする」ことです。そしてその最前線は現場である売り場です。

我々作り手は、当然最高の作品を用意して売り場に臨んでいます。しかしながら、それで自動的に売れる訳ではありません。

まずはお客様を売り場に連れてくること、つまり集客が大前提で、その努力は百貨店側がするべきことです。こんなに素敵な商品を用意したのでまずは見てください、と。もちろんお客様が見たくなるような仕掛け=空間作りも大切です。

売れるか売れないか、作家は最大限の努力はしますが、最終的にはお客様の判断にかかっています。しかしそのお客様がいなければ、そもそも不戦敗です。

売り場の責任者は、お客様を集めるために最大限の努力をするべきです。魅力ある売り場を作り、作品が売れることでお客様も作家も喜べるようにする義務があります。「とりあえず場所を提供したからあとは自分たちで売っとけ」などと言っているようでは果たすべき責任の放棄であり、売上げに貢献しないそのような態度は株主に対する背信行為です。

改まらないようなら、株主総会の議題にでもしてもらわないとなあ。


0 件のコメント:

コメントを投稿