2015-05-15

「他の作家の真似」とのご指摘への回答

本日、HPのお問い合わせ欄経由で、当方の技法・作品が他の作家の「真似」だと指摘するメッセージをいただきました。
メールアドレスの記載がなく直接お返事することができないため、ブログ上にてお返事することにします。

以下回答です。

「追記」の最後の部分にもお書きのように、当方は、(ステンレス)ワイヤーをねじって成形し、(火の中で)ガラスを流し込む技法により作品を生み出しております。この点において、「オリジナルの技法」であることは間違いありません。
これまで唯一、名古屋のイベントで同じような技法で作られている方(東京在住)とお会いしたことがありますが、その時はお互いに「(同じような作り方をしている人を)初めて見ましたね!」と挨拶した記憶があります。その方も、別の素材を使われていました。

「真似された」と主張したとされる作家さんについては、数年前に一度催事でご一緒したことがありますが、作家さんの存在も作品もその時初めて知りました。確かに一見似た感じはしますが、素材は違いますし、作り方も違うでしょうし(深くお話したことはありませんが)、よくご覧いただければ全くの別物です。

もう一方のガラス作家さんについては、当方が購入しているガラス屋さんで講師をされている方なので作品自体は知っていますし、とても素敵な作品を作られている方だと思います。「シャボン玉」はビュルペンダントのことだと思いますがこのデザインは割と普遍的に使われている物ですし、当方はこれを素材にしてお客様自信にペンダントを作っていただいているので、その一つ一つがオリジナルの作品となると考えます。またこの方の作品の発表時期は分かりませんが、当方が作家活動を始めた当時、この方の存在は知りませんでした。

その他の作家さんについては、お二人とも名前も作品も初めて見る方です。作品等を拝見しましたが、素材・製法もデザインも違いますし、「真似」とのご指摘は当たらないと思います。

またレジンアクセサリーについてのご指摘は、当方にはまったく関係ないと思います。

「デザインの相似性」については、例えば「(ポルカ)ドットを使えばみんな草間彌生の真似か」というとそうではないと思います。普遍的に使われるデザインも取り入れつつ、オリジナルの作品を生み出すのも作品作りの一つだと考えます。

最後になりますが、当方のガラス作家としての歩みに影響を与えたのは、パリ滞在時にその存在を知ったあるフランス人作家一人であることを付け加えておきます。

以上、こちらからの回答とさせていただきます。


さて、ここからは読者の皆様全体に向けて書きたいと思います。

このメールの差出人の方は、先日のホビーショーでうちの作品をご覧になり、さらに僕とも話をしたようですが、

手作りは良いのですが、作品作りのコンセプトが全く見えないどころか真似作品で商売をされて
これは他の作家への冒涜ではありませんか?

と言ってこられました。

正直、「思い当たる節」がまったくないので、「うちの作品を見たことで気を悪くされたのでしたらごめんなさい」以外に言葉がありません。

「抽象的な作品」を作っているのでなければ、作品のモチーフは現実に存在するものであり、それぞれの作家がそれぞれの方法で対象を具現化する作業をするので、技法は違えど似たような結果が生まれることもあるかもしれません。

この方へのお返事の冒頭にも書いたことですが、当方の作品のオリジナリティーは、「ステンレスワイヤーを撚って(ねじって)枠を作り、溶かしたガラスを流し込む」ところに加え、「独自のガラスの色使い」にあると考えます。前者については、イベント等でお会いするすべての方にお伝えしているつもりです。

この方はメールの最後に「それとも「独自の技法」というのは「ワイヤーをねじる」という部分だけであるのならば、技法表現についての記述を私が読み誤ったのでお詫びいたします。」と書いてこられたのですが、「素材としてステンレスを使うこと」「後から聞けば、なんだそんなことかと誰しも思うであろう『ねじる』という行為」を「売り」にしてみなさんからお金を頂戴しているので、当方の作品作りの根幹にかかわる部分を理解していただけなかったようです。

そういうわけですので、これまで当方の作品を気に入ってお買い上げいただいたみなさんにおかれましては、「誰かの真似ではないオリジナルの作品」を引き続き安心してお楽しみいただければと思います。

さて、いつもこのブログは販売担当である「夫」が執筆しているのですが、今回の件は作品作りを担当する「妻」の作家としての人格にもかかわることなので、最後に本人からみなさんへのご挨拶をさせていただきます。

「こういったことを仕事にしている今、自分の創作意欲を満たすことに加え、手に取って見ていただく方が喜んでいただけることだけを考えて日々制作しています。
そこに、他の作り手の方を冒涜しようとか、他の作品を真似して簡単に済ませようとかという気持ちは一切ありません。

しかし、こうやっていい気持ちがしない方もいるということを常に頭に置いておかないといけないことがよくわかりました。
その中で、これからも自分なりの表現で作品を作っていこうと思っています。」







2 件のコメント:

  1. アクセサリーを選んで買う側の私としては、心に響くものでないと買いません。bullesさんのガラスはずっと飽きないです。たぶん同じようなカタチや色のものはたくさんあるのでしょうが(真似とは別の意味で)『いいなぁ!』と目にとまって代金を払って、永く身に着けていたいと思うアクセサリーって、そこにオリジナリティーがあるからではないかなぁ。なんちゃって、失礼しました。ぬま(また匿名でごめんなさい)

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    1. ぬまさん、いつもありがとうございます!

      作家は応援してくださるみなさんが恥ずかしい思いをしない作品をお届けしたいと思っています。これからもご期待に沿えるよう頑張ります!

      今週はルヴァンで展示会があるので、よかったらぬまさんも遊びに来てください!

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