13日に初日を迎えた「ファッション史の愉しみ」展の観覧のため、世田谷美術館を訪れました。
実は僕は、美術全般に対してそれほど関心が高いわけではなく、例えばフィレンツェには三回行ったことがあるのですが、一度もウフィツィには行かなかったくらいで、「美術館」という建物に足を踏み入れるのも(おそらく)久しぶりです。。
そんな僕ですが、ある人から「おいしい物が食べられる!」と誘っていただいたのと、一応「ファッション界」に身を置く者として持っておいてよさそうな知識や情報を得られそうだなと思ったこともあり、行ってみることにしました。
今回の展示は、いわゆるファッション誌の起源ともいえる「ファッションプレート」「ファッションブック」の誕生、変遷の歴史がメインテーマになっています。ざっくり言うと、フランス革命前の、「おしゃれ」が一部の上流階級の人々の独占物だった時代から、出版技術の向上で次第におしゃれが大衆化していき、第一次大戦を通じて社会進出を果たし自由と自立を得た女性の、新しいあるべき姿を提供する役割を果たしていった、というような流れです。その出版技術の中で「ポショワール」と呼ばれる絵画技法が展示作品の核となっているのですが、その点についてはご自分の目でご覧ください。
その後のファッション誌は、写真技術の向上、低料金化=さらなる大衆化のための広告の導入により、現在のような「ブランド物の宣伝広告媒体」ごときつまらない物になってしまったのではないか、とこれは僕の単なる推測です。
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